子どもの内面で起こっている大事件とは?ウチの子の成長に合わせた子育ての作り方

あなたは、「9歳の壁」って聞いたことがありますか?「子供の成長段階による自我の目覚め」のことを、こういうのだそうです。

子供の成長段階って、小学校に入ったら、次は「思春期・反抗期」に目が行きがち…

でも、この9歳の頃は、子供自身もすごくストレスを感じるくらい、内面に大きな変化があるんです。

この子供の変化、実は親の方が子どもの変化に対応しきれないことも多く、特に子育てを頑張っているママは一生懸命になりすぎて、かえって子供との関係をこじらせることも…

しかも、その時の親子関係が思春期はもちろん、子供が成人してから、巣立ってからも、大きな影響を及ぼしてしまう。

「確かにかつて上の子を育てる時に、一生懸命が裏目に出て、反抗期で爆発されてしまった」という経験をお話ししてくれたママもいらっしゃいました。

「一生懸命がよくないなんて、じゃあ、どうしたらいいのー!」って言いたくなりますよね…(涙)

今回は特に思春期前の子供たちの内面で起こっている出来事と子育ての作り方についてお話していきます。

短い時間でも親が子供に向き合っていくことで、「我が子とは特別な関係だから、ちゃんと意思疎通しておきたい!」と思っている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしていただけたらうれしいです!

(筆者のプロフィールなどについては、こちらをご覧ください)

 

1. 思春期女子の特徴2つとは?

私はかつて、父の仕事の関係で、小学校に上がるまでの6年間を広島市内で過ごしたのち、東京に移住、就職をきっかけに横浜に転居し、私立女子中高の進学校で音楽科教科主任として8年間勤務していました。

思春期、特に反抗期の女子は「言いたいことを言わない、でも本当は大人にもわかって欲しい!」

その中高教諭として思春期の生徒たちに向き合っていた時に、強く感じていたことが2つあります。

① 生徒たちは、反抗期であっても見た目以上に保護者との関わりを必要としている

② 生徒も保護者もお互いに相手のことを想っているのに、本音が伝わらずにすれ違っていることが、さらに思春期の親子関係を複雑にしている

よく「子供の反抗期は親の忍耐期」だと思っている方もいらっしゃるのですが、親が子供の反抗的な態度をただひたすら受け止めるだけでは、実は、親子関係が改善されることはほとんどありません

なぜなら反抗的な態度には「私の気持ちにもっと気づいて!」という「本当の気持ちが伝えられていないフラストレーション=コミュニケーションに対する欲求」が込められているからです。

特に、子供が「口から出ている言葉と心の中で思っていることが違う」と葛藤している時にする、ちょっとひねくれたような思春期特有のカオがあります。

その表情をしている時は「子供の言葉を100%鵜呑みにしてはいけない」というサイン。親が子供にかける言葉に、注意が必要な時です。

 

2.「親」として求められる変化

親子関係は、子供の成長とともに「親が子供を育てる」という一方向の関係から「親が子供の相談相手になる」という相互の関係へと変化していきます。

例えば、新生児の頃は、24時間子育てが必要、親も子供に付きっきりの生活になります。その後、だんだん歩けるようになり、やがて社会性を少しずつ身につけるようになって、お友達と遊べるようになります。

でも小学校に入ると、それまでとは比べ物にならないくらい、子供の世界はグンと広がります。

発達段階では9歳前後、精神的に成熟の早い子供だとそれ以前で、子供の内面では、大人には想像できない程の激しい変化が起こります。子供自身も、その内面の変化とスピードに驚き、自分で自分が手に負えなくなり、どうしていいのかわからなくなって葛藤し始めます。

しかし、これらの変化に、親はすぐ気づくわけではありません。

なぜなら、外からは目に見えにくい変化だし、何より子供たち本人がその状況を一番よくわかっていないので、親に説明のしようがないから。

今まで大好きだったママやパパのいうことに疑問を持ったり、今まで当たり前のように受け入れてきたことに対して、急に自分の中で「違うんじゃないか」というキモチが溢れてきたり。

「あんなに大好きだったママやパパがイヤになる。こんなことを思ったら、いけないんじゃないか?」「そんなことを考える自分は、ちょっとヘンなのかも…」と思って、ますます自分の中の「そんな自分」を否定したくなる。

そのため、子供が自分の内面で葛藤するような段階に入ったら「親から子」へ、何かを教えたり、伝えるだけではなく、子供自身が感じていること、特にモヤモヤしていることに一緒に向き合って、大人が「子供の言葉にならない気持ち」を読み取り、整理してあげる必要があります。

毎日変わっていく「子供自身が感じている世界」を親子で大切にしていくことで、大人になろうとしている子供の本音や素質を大切にし、少しずつ「子供から大人」へと成長していくのです。

 

3. おウチで具体的にできることは?

子供の最近の様子が気になる時、子育て熱心な方は、育児書などでつい子供の状態の正解を探そうとしてしまうかもしれませんが、答えはお子さんの中にしかありません

お子さんの性格、お子さんの様子は、保護者の方が一番よく見えているはず。その時のお子さんの発達段階に合わせて、親として何を手伝えるか、お子さんに直接聞いてみましょう。

でも、いきなりモヤモヤしていることや心情を聞いてみても、お子さん自身が言葉にできなかったり、本当の問題に気づいていないこともよくあります。そこで家庭内でぜひ実施していただきたいのが、親と子が1対1で行う【親子1on1ミーティング】

私が小学生親子の方にお伝えしている親子1on1オリジナルメソッドは、週1回たった15分で、時には子ども本人でさえ気づいていないような「抱え込んでいる本音」を紐解き、親子の絆を強めることができます。

また、家庭内で親子が「相談できる関係」を築いておくことで、子供が大人になっても、言いたいことを我慢してしまったり、必要な時に人に頼みごとができずに遠慮したり、悩みを相談できずに一人で抱えてメンタルを壊してしまうようなことを避けることができます。

特に感受性の強いお子さんは、自分の言いたいことを我慢してしまう傾向が多くあります。

でも本来「自分の思っていることを人に伝えること」は練習がいること。

大人でもコミュニケーションに苦手意識を感じている方や、自分の気持ちや考えを話すことが苦手な方が多いことからもわかるように、「自分の思っていることを人に伝えること」は成長と共に「そのうちできること」でもないし、大人になってから自動的にできることでもないのです。

お子さんには「自分の思っていることを人に伝える練習は、小さい時からしておいた方がいいんだよ」と伝えて、自分の気持ちや考え、時に悩みを伝える練習を、親子でやってみましょう!

実際この親子1on1をやってみて、よく保護者の方が教えてくださるのは、「いつも家庭での会話を大切にしているし、子供も自分からいろんなことをたくさん話してくれていたので、そんな深いことを考えていたなんて、想像もしていませんでした!」というお声。

やってみたら、あなたのお子さんの中に大きな発見があるかもしません。オリジナルメソッド【どんな人間関係でも使える!親子1on1・4つのテクニック】の中には、親子1on1の具体的な実践方法となる【15分間の親子1on1の流れを円滑に進める5つのコミュニケーションスキル】があります。

でも、いきなり最初から5つのコミュニケーションスキルを、フル稼働する方法をお伝えしてしまうと「親子1on1はハードルが高い!」と感じてしまうと思いますので、今回はまず【親子1on1を軽やかに始めるウォーミングアップ!聴くワーク】についてご紹介します。

 

4. 15分でできるワークの実践方法

やり方は、とってもカンタン!図でまとめるとこんな感じです。

(画像をクリックすると拡大します。戻るボタンで記事に戻ることができます)

最初にしていただきたいことは、ちょっと照れくさいかもしれませんが、15分間だけ、できるだけ静かな場所で、できれば親と子が向き合って座れる環境を作ってください。

そして、始める前に話すテーマを考えてみましょう。

例えば「友達関係」「学校生活」「最近気になること」などでもいいですし、最初は漠然と、お子さんが好きなことを何でも話してもらうのでもいいと思います。

お子さんと日程調整をして、お互いの予定を「予約」できたら、いざ実践!タイマーなどで15分間設定し、保護者の方は、その間お子さんのお話を聴くことに、とにかく徹してみてください。もしできるなら、お話の内容をメモしながら聞くと、お子さんが「自分の話を一生懸命聞いてくれている!」と感じてくれることも!

書き取る余裕がなかったり、お子さんがメモを取ることを気にするようならば、終わってから振り返りながら書き出す形でもOKです!

お互い話に集中することが目的ですので、スマホや仕事、家事などは、その間だけすべてを忘れてくださいね。

もし聞いているうちに「話の内容がよくわからないな」「もっと詳しく知りたいな」と思ったら、お子さんにたくさん質問をしてみてください。外からは見えない情報を、相手に「興味があるから教えて!」という親の気持ちを伝えて、少しずつ子どもに出してもらう感じです。

ここで絶対避けたいことは、親として日頃不満に思っていることや、子供から求められていないアドバイス、お小言を言うこと。親としてここぞとばかり言いたいことがあっても、この場ではグッと堪えてくださいね。お子さんの話をじっくり冷静に聞いてみると、意外な気持ちが見えて、今まで納得いかなかった子供の行動が理解できるかもしれませんよ。

実際にやってみた方の感想として多いのは、「日頃からよく親子で会話をするのに、なかなか話が続かず、15分はすごく長いと感じた」「思っていたより、自分は子供の話を聞いていないことに気づいた…」「ウチの子、意外とマジメに考えていたんだ!」

大人の職場でもよくあると思いますが、普段の雑談と会議とでは発言内容が全く違うように、親子という同じ人間同士であっても、環境によって生まれる会話は変わります。

オススメ頻度は週に1回。子供が巣立ってからも一生続く親子関係は、思春期前後の親の子どもへの関わり方によって変わってきますので、ぜひやってみてくださいね!

またこの「聴くワークについて、もっと詳しく知りたい!」という方には、期間限定で動画を無料プレゼントさせていただきます。ご興味のある方は、こちらから視聴リンクを受け取ってみてください。

 

◆ まとめ

それでは、ここまでの内容をまとめてみましょう。

「我が子とは特別な関係だから、ちゃんと意思疎通しておきたい!」と思った時のポイントは、こちら。

特に思春期前の子供たちの内面で起こっている出来事と子育ての作り方

1. 思春期女子の特徴2つとは?
① 生徒たちは、反抗期であっても見た目以上に保護者との関わりを必要としている
② 生徒も保護者もお互いに相手のことを想っているのに、本音が伝わらずにすれ違っていることが、さらに思春期の親子関係を複雑にしている

2.「親」として求められる変化
「親が子供を育てる」という一方向の関係から「親が子供の相談相手になる」という相互の関係へ変化する

3. おウチで具体的にできることは?
自分の気持ちや考えを話すことを小さいうちから家庭で行う

4. 15分でできるワークの実践方法
1回15分でメモをとりながら子供の話に聴くことに集中

 

いかがでしたか?

おウチでできる習慣が、お子さんの将来を変えていきます。

もし「親子1on1の基本について知りたい!」と思われた方は、こちらの記事でガッツリ解説していますので、ぜひ読んでくださいね!

親子1on1にはどんなメリットがあるの?親子1on1の4つのテクニックをご紹介!

 

ブログ最新記事やイベントのお知らせなどをお届けします!

インスタ
こちら

メルマガの購読は下からお願いします!

メルマガ 読者登録フォーム






 

親子コミュニケーションの専門家 田中響子

親子コミュニケーションの専門家 田中響子

詳しいプロフィールはこちら ↑

物ゴコロついた時から、人生ほとんど反抗期!(笑)
外ヅラがいいので一見常識人に見えるため、有名女子中高や官公庁で使ってもらったカコを持つ。
でも本当は、学生時代に「たなかきょーこって珍獣だよね(笑)」と言われ、四柱推命で「あなたは宇宙人です」と言われたことを本領発揮!
そのおかげ?か、ありがたいことに結構子どもにモテるのが自慢♪
その本性がたっぷり出た日々のツブヤキを、ブログで楽しんでいただけたらうれしいです❤︎
ぜひ読んでやってください!

関連キーワード

関連記事

RELATED POST

PAGE TOP
MENU
お問合せ