『オニのサラリーマン』富安陽子 文・大島妙子 絵(福音館書店)
『オニのサラリーマン』は、たまたまネットショッピングの「オススメ」に出てきて見つけました。
全部で4冊(2022年5月現在)のシリーズですが、試しに1冊買ってみたらとっても面白くて、当時全3冊を揃えちゃったパターンです!
4冊目の発売が決まった時は、待ち侘びながら過ごしました。
本文は関西弁で語りかけられている、ちょっと珍しい絵本です。(西ご出身の方の読み聞かせを、ぜひお聞きしたい!)
国外の子どもたちが「方言」に触れて「方言とは何か、どんなものか」、触れるいい機会になるかな、とも思います。
主人公の平社員・オニガワラが、人間と同じように家族がいて、サラリーマンとして働くという設定が、とてもユニークです。
鬼と言うと怖いイメージが多いですが、人間味溢れるオニガワラは、満員のバスに揺られて出勤したり、仕事中居眠りをして上司のえんまだいおうに怒られたり、人間界の日常そのもの。
『ボーナスカット(!)』とか『帰りにおでんと一杯』とか、社会人だからこそクスッと笑える描写もたくさん入っているので、保護者の方も楽しめると思います!
節分近くに子供たちに読み聞かせをした時に、お話が面白いだけでなく、各ページ細部まで描かれている絵が見応えがあるので、とても楽しんで聞いてくれました。
「ちょうちんお化け」の絵を見て「ちょうちん」がなんぞやと覚えたり!
4冊とも面白いのですが、まずこの1冊目から順番に読んでみることをお勧めします。
日本ならではの文化や習慣も、この本を通じて、ぜひお子さんに教えてあげてください。
(表紙の写真は、出版社に確認の上 使用しております)