あなたは「今の時代にあった、自分たち親子にふさわしい子育て」を実践していますか?
前回の記事「親子関係がツライのは、子育てが古いから!」では、今の子供たちが置かれている「アタリマエ」の環境や、親子関係から考える「新時代のシアワセ子育て」で必要なスキルとして、親子1on1について少しお話をしました。
(前回の記事が気になる方は、一番最後をご覧ください)
今回はその「親子1on1」のキホンとなる「”親子1on1の心構え” コレ忘れたら効果ナシ!3選」についてお伝えします。
この親子1on1は、ご自宅で親子で取り組めること、かつ、子育てに限らず、職場や友人関係など、大人同士のコミュニケーションの場でも使えますので、ぜひ最後まで読んで、活用していただけたらうれしいです!
(筆者のプロフィールなどについては、こちらをご覧ください)
◆「”親子1on1の心構え” コレ忘れたら効果ナシ!3選」とは?
それでは「“親子1on1の心構え” コレ忘れたら効果ナシ!3選」についてお話しします。
1. 親子1on1の日程を約束する
2. 親子1on1の目的を思い出す
3.「親子1on1の時間」としてケジメをつける
順番に説明していきます。
1. 親子1on1の日程を約束する
まずお伝えしたいのですが、親子1on1をしようと思った時に、いきなり子供を捕まえて(笑)始めることは避けましょう。
始める前に、親は子供に「親子1on1とは何か」について説明し、なぜそれをしたいのか子供に伝えて「やってもいいか」同意を得てください。
そして必ず「◯月◯日(◯)◯時から」と親子で話し合って合意の上で、日時を予約しましょう。
親子二人とも見られるように、カレンダーに記入するのもいいですね。
なぜ日時の予約をするかというと「親子1on1の時間」を、日常で流れていく時間とは切り離して、特別なものにするためです。まさに、会社で行われるミーティングと同じ位置付けですね。
親子1on1の間は、他のことはしない。横から誰も会話に入って来れないし、当然スマホやテレビもナシ。
その時間は集中して、全力で親子がお互いに向き合ってください。
親子1on1として親子で約束した時間は、やむを得ない事情がない限りは、極力守りましょう。
「家庭内の約束だから、また今度でもまいっか」と親が予定を先延ばしにしていると、親が率先して約束を破る姿を見せることになり、子供が人との約束を軽視するようになります。
「一度決めたことは守る」「自分との約束は優先する」ということを、親は態度でも子供に伝えるようにしましょう。
親子1on1で一番大切なことは「短い時間・サイクルで、定期的に実施する=習慣化する」ということです。
この部分が、普通のミーティングと最も違うポイントとなります。
親子1on1の時間の基準は、1回15分、週1-2回。
小学生低学年でしたら、もう少し1回の時間が短くても結構ですが、実際にやってみて、1回の親子1on1で落としどころに至るには、15分は確保した方がいいかなと感じます。
15分と決めたら、タイマーなどを使って終了時間を守るようにしましょう。
長すぎると疲れてしまったりするので、次回以降、親子共に「やりたくない」「めんどくさい」という気持ちにならないように、時間が来たら切り上げてください。
2. 親子1on1の目的を思い出す
親子1on1をする前には「親子1on1の目的」を、必ず思い出してください。
親が子供に一方的に何かを伝えたり、教えたり、ましてやお説教をしたりする場ではありませんでしたよね(笑)。
親子1on1は、子供の悩みや本当にやりたいことを引き出すことで、自立した子供へと育てることが目的のコミュニケーションスキルです。
そのためには「子供の話を聴く親の姿勢」も大切です。
親ばかりが話してしまうことを避けるために、最初は少なくとも、話す割合を「親:子=1:2」くらいを目安に考えるといいかと思います。
(慣れてきたら、どんどん子供に話させてあげてください!)
よく「ウチの子は話してくれないんです」という親御さんがいらっしゃるのですが、往々にして親が子供の話を待っている時間が短すぎる場合があります。
話す時に、子供は頭の中をフル回転させて、言葉を探している場合があります。
おしゃべりと違って、普段から自分の考えていることをじっくり相手に話す習慣がないと、言葉を紡ぎ出して話すことにとても時間がかかります。
ぜひ「子供が話し終わるまでは、いつまでも待つ」ということを心がけてみてください。
子供が自分の考えを話すことに慣れてくると、子供の「話すスキル」も上がり、相手にわかりやすく伝えられるように、話し方も変わりますよ。
親子1on1は、家庭内で親子でコミュニケーションスキルをUPさせる絶好の機会ですので、単なるおしゃべりの時間にせず、コミュニケーションスキルをつけようと、意識してみてください。
また、子供の自立を促すためには、子供が何か問題があってそれに話してくれたときに、親が解決法を伝えるのは得策ではありません。
つい、こちらからすぐに解決法を伝えたくなるかもしれませんが、そこはグッと堪えて、親が子供に「自分で考えさせる問いかけ」をしたり、「一緒に考える」というスタンスを貫いてくださいね。
3.「親子1on1の時間」としてケジメをつける
「親子1on1の時間」としてケジメをつけるということは、1.でも触れた通り「親子1on1の時間」を日常で流れていく時間とは違う、特別なものにするためです。
特別なものにするといっても、親が意識を変えるだけで十分なので、特別は演出は入りません(笑)。
たまには、場所を変えて行うのもアリですが、基本的には「その時間を大切に思っている」という気持ちを親子で共有できるようにすることが、最も大切だと思います。
そのためには、親子1on1の間だけ、親の態度をちょっと「ヨソ行き」にするのもいいかもしれません。
例えば、我が家では、親子1on1を始める時に「よろしくお願いします」と親子で挨拶をしてから、15分タイマーを入れ、終わったらお互いに「ありがとうございました」といって締めています。
たったこれだけなのですが、普段は親子で「よろしくお願いします」などと言うような間柄ではないので(笑)、「挨拶が始まったら親子1on1だ」と親も子もスイッチが入り、意識して気持ちを切り替えることができています。
また、言葉遣いも、ちょっと気をつけてみましょう。
「ヤバイ」とか「ウザイ」とか使っていませんか?最低限ミーティングにふさわしい言葉を使っていますか?
もしお子さんが、小学校高学年・中学生でしたら、タメ語ではなく、お互いに「〜です」「〜ます」調で話すこともオススメです。
外部の方とお話ししたり、面接の練習にもなりますので、よかったらぜひやってみてくださいね。
親子1on1では、毎回ただ聞き流していくのはもったいないので、内容をメモして積み重ねていくことがポイントです。
私の講座では「親子1on1シート」をお渡ししていますが、普通のノートなどで結構ですので、親が子供の話を聞きながら、毎回テーマや具体的にお話しした内容を書き記しておくといいですね。
もし話を聞きながら書ききれなかった場合は、親子1on1が終わった直後に、簡単にまとめておいてください。
毎回親子1on1の最初に、前回の復習を軽くしてから始めたり「あれからどうした?」と聞いてみることも大切ですし、もっと時間が経ってから、親子で振り返ってみることもオススメです。
ぜひ親子でやってみてくださいね!
◆ まとめ
それでは、ここまでの内容をまとめてみましょう。
「新時代の親子信頼関係を築くコミュニケーションスキル!入門編」のポイントはこちら!
“親子1on1の心構え” コレ忘れたら効果ナシ!3選
1. 親子1on1の日程を約束する
・親が子供に親子1on1について説明して、同意を得る
・親子1on1の時間を特別な時間にする
・親子1on1の時間の基準は、1回15分、週1-2回
2. 親子1on1の目的を思い出す
・子供の悩みや本当にやりたいことを引き出し、自立を促す
・話す割合を「親:子=1:2」くらいから始める
・親子1on1で子供にコミュニケーションスキルをつけさせると意識する
3.「親子1on1の時間」としてケジメをつける
・親子1on1の最初と最後に挨拶を入れる
・言葉遣いに気を付ける
・親子1on1の内容を記録して、次回以降に活かす
いかがでしたか?
親子1on1で一番大切なことは、短い時間であっても「実施サイクルを短くして、定期的に実施する」ことです。
どうしても忙しい時は仕方がないかもしれませんが、親子1on1をやっていくと、子供から「親子1on1をやりたい!」って言ってくれるようになりますよ。
「今の私たち親子」にしかできない話がたくさんあると思いますので、ぜひ定期的に続けていってくださいね!
「どうして、これからの時代に親子1on1が役立つの?」と思われた方は、ちょっと(?結構?)長いですが(笑)、こちらの記事でガッツリ解説していますので、ぜひ読んでくださいね!
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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